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 離婚公正証書を作る意味とは?
単なる口約束ではなく、離婚協議書という書面を作成することで、養育費の支払い等の約束が守られやすくなります。

しかし、離婚協議書には限界もあります。
離婚協議書だけでは養育費等の支払いを強制できないからです。

協議書を証拠に裁判を起こし、判決をもらって強制執行する方法もあります。 とは言え、養育費の支払いが滞るたびに裁判を起こせるでしょうか?それでは手間と時間がかかって大変です。

 
残念ながら離婚協議書には「そのままでは強制力がない」という限界があるのです。


これに対し、離婚公正証書には、「それだけで強制執行ができる」という絶大な効力があります。すなわち、仮に養育費等の支払いが滞っても、公正証書を元に一定の手続きを踏むだけで、直ちに給料や財産の差押えができるんです。

博多公証役場
「いざとなれば、いつでも強制執行ができる」というのは、相手方にとってはこの上ないプレッシャーとなります。実際に強制執行しなくても、伝家の宝刀として相手に支払いを促す効果もあります。

さらに、公正証書は保管の面でも優れています。公正証書の原本は、作成した公証役場で20年間保存してもらえるからです。私文書である離婚協議書とは違い、紛失の恐れがありません。

紛失の恐れがないということは、「そんな約束をした覚えは無い」ととぼけることが出来ないということです。


もちろん、離婚公正証書にも、「無い袖は触れない」という限界はあります。公正証書は打ち出の小槌ではありません。しかし、「それだけで強制執行ができる」「紛失の恐れがない」という点で、単なる離婚協議書に比べ絶大な効力があるのは間違いありません。


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 公正証書の基礎知識
 
そもそも、公正証書とは?

公正証書とは、公証人(元裁判官、元検事など、法律専門家の中から法務大臣が任命する公務員)が公証人法などの法律に基づいて作成する公文書のことです。

公文書なので高い証明力があり、強制執行認諾文言入りの公正証書には、直ちに強制執行ができる効力もあります。


公正証書作成の手続き

公正証書は公証役場(全国に300箇所以上あります)で作成します。作成内容についてあらかじめ公証人と打合せをして、内容がまとまったら実際に公証役場に出向きます。

持参するのは、契約内容をまとめた書面、実印、印鑑証明書などです。公証役場では、公証人立会いのもと、公正証書に署名・押印して完成となります。


公正証書作成手数料

公正証書を作成するには、公証人に支払う手数料と謄本代(数千円程度)が必要です。

 
目的の価額 公証人手数料
100万円以下 5000円
100万円を超え200万円以下 7000円
200万円を超え500万円以下 11000円
500万円を超え1000万円以下 17000円
1000万円を超え3000万円以下 23000円
3000万円を超え5000万円以下 29000円
5000万円を超え1億円以下 43000円

例えば、10歳の子供の養育費を、月額5万円で20歳まで支払う約束をしたとします。

5万円×12ヶ月×10年=600万円が目的の価額になりますので、公証人手数料は17,000円となります。


 養育費差押えが強化されました!

2004年の民事執行法改正により、養育費の差押えが強化されました。

この改正により、給料については最大2分の1まで差押え可能となりました(改正前は、最大4分の1まで)。


また、滞納分だけでなく、将来分の養育費も差押え可能となりました。

例えば、養育費の滞納分が30万円、将来分の養育費(20歳までの合計額)が400万円あるとします。

改正前は滞納分の30万円しか差押え出来ませんでしたが、改正後は将来分の400万円もまとめて差押え出来ることになりました。

1度差押えをすれば、400万円に達するまで、毎月の給料の2分の1を差押えできるということです(ただし、転職の際はあらためて手続きが必要)。

 

この法改正により、相手方(元配偶者)がサラリーマンの場合、養育費の支払い確保はかなり容易になったと言えます。

もっとも、差押えのためには「判決」「調停調書」「公正証書(強制執行認諾文言入り)」が必要ですので、ご注意を!
 

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